- Miyuki Nemoto
賢い人ほど英会話学習に苦労する!? パート2
更新日:2021年9月16日
こんにちは。Nexusよりネモトです。
賢い人ほど英会話学習に苦労するのは本当なのか?という素朴な疑問。
結論を先に申し上げますと、人によるので一概には言えないと思っています。
言語習得に頭の良し悪しは関係なく、
心理的要素が深く関わっていると言われているそうです。
小さい頃に英会話を始めるメリットの一つは、
「単純にこんなもんなんだ」と受け入れられる
ある意味「素直」な気持ちかなあと思います。
素直というより「単純」と言った方が正しいかもしれません。
かれこれ10年以上この仕事に関わっていますが、
大人でも同じタイプの方は、上達するスピードが早い傾向にあります。
「英語」を学問として学んでいる方や翻訳&通訳をされている方は別ですが
細かい文法や発音イントネーションを気にし過ぎると
先に進めなくなってしまいますので、
特にビギナーの方は、
細かい所にこだわり過ぎない程度がちょうどよいと思います。
例えば、この文章は5文型のどれなのか?とか
英会話においては正直あんまり重要じゃないです。
しかし、頭のよい人は、
どーしても気になってしまうことが多々あるようでして。。。
賢い人たちが陥りやすい思考'&パターンはいくつかあります。
(1)自身の日本語レベルと同等またはそれ以上の英語レベルにならないと納得できない。
高い目標を目指し学習することは素晴らしいことですが、
帰国子女でもなく、日本に生まれ育ち、
日本で何十年と生活している私たちが、
母国語と同じレベルまたはそれ以上の英語が話せるようになれるのは
100%無理とは言いませんが、相当な時間と努力を要します。
通訳&翻訳の仕事をしている方に聞いてみてください。
皆さんずっと英語の勉強を続けています。
英語のプロでさえもです。
仕事に使える英語・日常生活に使える英語を習得することを目指している方は、
母国語と同じレベルまたはそれ以上になるのは難しいのだと認識した上で
勉強していれば、大きく落胆することはないでしょう。
と思うのですが。。。
ここでがっかりして諦めてしまう方は少なくなく、
完璧主義者にありがちなパターンです。
私はテキトー人間なので、こんなもんかと単純に思えたのかもしれません。
*英語を話す環境で育った人達、生まれた時または幼少の頃から2カ国を使う環境だった生粋バイリンガルの人たちを除きます。
(2)日本語の微妙なニュアンスにこだわりすぎるあまり、自分が言いたい日本語にピッタリ合う言葉(英語)を探し続けているため、苦戦している。
「日本語の微妙なニュアンスは英語では出せないと諦めること」
皆さんはできますか?
「お疲れ様です」「よろしくお願い致します」「がんばります」など
英語には存在しない表現が日本語には沢山あります。
細かいことにこだわるのは、上級になってからでよいと思います。
自分の言いたいことを日本語から考えるのではなくて、
(これをやめる)
知っている英単語やフレーズ、決まり文句から文章を作る癖をつける。
つまり英語を話すときは日本語で考えることをやめることで
リスポンスタイムが短くなり、会話のキャッチボールが可能になります。
結果、英会話力が上がります。
また英語で考えるようになると
日本語独特な表現を無理矢理、英語にしようとは思わなくなるでしょう。
ごもっともなお話ではありますが、
どんな単語やフレーズを使ったらいいのかわからないとき、
自分の持っている知識(単語&フレーズ等)を最大限に活用して、
何とか相手に言いたいことを伝えようとすることで
言語能力が発達すると言われています。
ただ、自分の持っている知識だけで、
相手に言いたいことを伝えろと言われても
ある程度の単語やフレーズを知らないと
それもできないので、
ビギナーの方はやはり単語やフレーズ、決まり文句等を
できるだけ多く覚える必要があるでしょう。
ちなみに私の場合
(留学した時点で英語力ほぼゼロだったのであまり参考にならないかもしれませんが)
日本語で考える癖がなくなるまで留学してから少なくとも二年かかりました。
英語レベルが高い人であれば、
早い人では数ヶ月、または半年程度でそれが可能です。
日本語で考える癖を短期間でやめられた人達を
目の当たりにしていますので、これはホントーです。
私のように二年以上かかった人は、むしろ稀かもしれません。
(3)完璧主義者であるがために、間違いたくない、恥をかきたくない等のエゴがある。間違いを指摘されたくない、聞き入れない、講師が指摘しても聞き流しているので、いつになっても上達しない。
外国語なのだから間違えて当たり前と思えますか?
言葉は間違いながら覚えていくものです。
子供の頃、間違った言い方をしたら大人が直してくれましたよね。
第二言語でしたら尚更です。
それをやらないと英語も使えるようにはなれません。
どんな言語を学ぶにもアウトプットは超重要です。
意味は知っているのに発音できない、聞き取れない、使えない人。
いらっしゃると思います。
単語の意味を知っているだけでは、英会話上達にはつながりません。
上達には、間違ったところを誰かに直してもらうことが必要です。
例えば、語学学校に留学すると学校の先生がライティングを直してくれます。
会話の中で誤った単語を使っていれば指摘してくれます。
ところが一歩外に出れば、誰も指摘はしてくれません。
例えば、何年英語圏に生活していても
意味が通じてしまえば、
誰もあなたの間違った英語を指摘してくれる人はいません。
いつまで経ってもブロークン・イングリッシュを話す人扱いをされます。
それが嫌ならアウトプットをしまくって、
間違いを指摘してもらい、自分で修正していくしかありません。
稀にみるすごい方がnexusにいらしていたことがあります。
彼は留学準備のため、ドイツ語と英語を同時進行で勉強されていました。
2ヶ国語同時に勉強されていたことも凄いのですが、
ラス曰く、一度コレクション(誤りを指摘)すると、
彼の場合、その後同じ間違いを絶対にしないと言うです。
ライティング&スピーキン両方共です。
すごくないですか??
詳しくは申し上げられませんが、当時彼は某大学の助教授で、
超多忙な日々を送りながら言語学習に励んでおられました。
いつ寝ているのか?不思議に思っていました。
腰が低くて優しい口調。
社会的地位もあり、
とても優秀な方でありながら、講師からの指摘を受け入れられる姿勢。
頭のよい人は、誰かに誤りを指摘されるのが苦手な人が多いように感じます。
時にそれが英会話学習の足かせになっているのかもしれません。
蛇足ですが、
20年以上前、白人のおっさんにブロークン・イングリッシュを話すオリエンタル・ガールと言われ、悔しくて大泣きした経験があります。 わたし。
その悔しさが、ある種のモティベーションになりました。
日本人なのだから、日本語なまりの英語を話して当然です。
でもブロークン・イングリッシュを話すやつとは言われたくなかった。
現在では「Broken English」 は差別的用語とされているようです。
しかもアジア人ならまだしもオリエンタル・ガールですよ?
「オリエンタル・ガール(oriental girl) 」も
現在ではoffenciveな言葉とされています。
今でも文法や発音を間違い、ラスに指摘されることもしばしば。
私自身もまだまだ修行の身です。
楽しく&気長に学習を「継続」すること。
大切です。
これが英会話学習のコツ。
細〜く長〜く、単純に。
では、では。