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  • Miyuki Nemoto

英和辞書とグーグル翻訳の問題点

しつこいようですが単語やフレーズを調べるときは、英語で調べることをお薦めしております。

◆ 英英辞書で調べる。

◆ 英語で検索する。

とても大切だと私個人は思っています。

なぜなら、英和辞書やグーグル翻訳は的の外れた日本語で表現されている場合があるからです。

その上、英語に存在する言葉を日本語にがっつり当てはめることは難しく、

その逆もまた同様で、

例えばですが日本語の「お疲れさまです」は、そのまま英語にはできない日本語独特な表現です。

英語にもまた、英語独特な表現が存在します。

聖書からきているフレーズやことわざも多く、それらをそのまま日本語に訳してもピンと来ない場合が多いでしょう。

また一つの単語に対して、複数の意味が存在する場合が英語には非常に多く、日本語を母国語とする私達には理解しがたいこともあります。

「一つの単語で色々な意味があるのは便利だ。」と英語ネイティブ達は思うようです。

おそらく、英和辞書には「このような言葉に置き換えることもできますよ。」という意味で、たくさんの単語が並べられて解説されているのだと思います。

つまり、英単語の意味を説明するにあたり、日本語に置き換えている英和/和英辞書は、あくまでも単語やフレーズの意味を理解するための参考にしかすぎません。

イコール

「それらの日本語が必ずしも英単語にぴたりと当てはまるとは限らない。」ということなのです。

考えてみてください。

日本語の意味を調べるとき、国語辞典で調べるのと、日本語について英語で書かれた辞書で調べるのでは、どちらが信用性ありますかね?

英単語やフレーズの意味は、英語で調べた方が正確性は高いと思いませんか。

********************************

英語が得意であろうと思われる方でも英和辞書やグーグル翻訳だけに頼っていると間違った定義で理解してしまうケースもあります。(もちろん私も含めて)

最近気になったのは、「decent」という単語です。



ある方のブログを拝見していた際、日本語訳をつけていらっしゃったのですが、

" He is a decent man. "の「decent」を「上品」と訳されておりました。

わたし的には、どーもしっくりこなかったので改めて確認することにしました。

まず、英英辞書には以下のように記されております。



1. acceptable, satisfactory, or reasonable. 2. decent also means good or kind:


出典:https://dictionary.cambridge.org

1. [usually before noun] of a good enough standard or quality 2. following moral standards that are acceptable to society 3. [usually before noun] treating people in a fair and kind way 4. wearing enough clothes so that you do not show too much of your body – used humorously


出典:https://www.ldoceonline.com

1: marked by moral integrity, kindness, and goodwill 2: (a) conforming to standards of propriety, good taste, or morality (b) modestly clothed 3: free from immodesty or obscenity 4: fairly good : ADEQUATE, SATISFACTORY 5: archaic a: APPROPRIATE b: well-formed : HANDSOME

出典:https://www.merriam-webster.com

英和辞書サイトを一応確認してみたのですが、以下のように記載されておりました。

1.適切な、きちんとした、まともな、妥当な ◆【類】good 2.〔標準的な質・量・能力などを満たしており〕十分に[そこそこ]良い、まずまずの、そこそこの 3.〔言動などが倫理基準に適合しており〕礼儀にかなった、品行正しい ◆【同】polite  

4.〔言動などが〕謙遜した、慎み深い◆【同】modest

5.〈話〉〔人が〕親切な、寛大な

6.〈話・古〉〔服装が〕見苦しくない、ちゃんとしている◆裸や下着でなく、しっかりと服を着ていること。 7.〈話・古〉素晴らしい、格好いい◆1980年頃に用いられた


出典:英辞郎

念のため、もう一つ他の英和辞書サイトを調べてみたところ、「礼儀正しい」と記されておりました。

「decent」の意味には「礼儀正しい「礼儀に適った、品行の正しい」は私の中では存在しなかったので、少し驚いたんです。

「decent」のイメージは、fair, acceptable, good, kind, and not bad. 等だと理解していました。

なので「上品」や「礼儀正しい」は「decent」とは意味が違う気がしたのです。

しかしながら、www.merriam-webster.com

(英英辞書サイト)には

”marked by moral integrity, kindness, and goodwill”

とあります。

また、英辞郎にある



〔言動などが倫理基準に適合しており〕礼儀にかなった、品行正しい ◆【同】polite  

〔   〕カッコの部分を読んでみると、なるほど

”marked by moral integrity”に当てはまりますよね。

その後ろにある礼儀にかなった、品行正しい ◆【同】polite」

をみてしまうとちょっと意味が違うんじゃないの??と思ってしまうのですが、皆さんはいかがでしょうか?  

例えば、「上品」を英語にした場合、私自身が思い浮かべる単語は「elegant, classy, graceful, sophisticated」等で「decent」は全く思い浮かびませんでした。

想像するに、シチュエーションによっては日本語にする際「上品」と訳した方がより自然に聞こえるとか、しっくりくる場合がおそらくあるのだと思うんですね。


だから、結果的に「上品」と誰かが訳してしまい、このように微妙な言葉で覚えてしまう人がいらっしゃるのだと思います。

英英辞書で確認したり、英語で検索をしていれば、このような誤解は自然と起こらないわけです。

というわけで、

【結論】

英和辞書やグーグル翻訳だけに頼らず、

◆ 英英辞書で調べる。

◆ 英語で検索する。



では、また。




*アメブロで掲載したブログを書き直しした記事です。



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