- Miyuki Nemoto
埼玉&東京を比較!公立高校入試英語のレベル
更新日:2022年8月11日
こんにちは。Nexusよりネモトです。
数年前も公立高校の入試問題にケチをつけた私ですが、久しぶりに英語の入試問題を拝見させていただきました。
と言うわけで、問題の解説や解答は塾にお任せして、ここではわたくし個人の意見を勝手に語りたいと思います。
今回の記事は、ちょっと長いです。ご了承ください。
今年は、埼玉県と東京都の英語テストを簡単に比較してみました。ご興味のある方は、ぜひ最後までお付き合いくださいね。
2021年埼玉県公立高校入試問題と解答はこちらをどうぞ
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令和3年度埼玉県公立高等学校入学者選抜www.pref.spec.ed.jp
2021年東京都公立高校入試問題と解答はこちらをどうぞ
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まず試験問題のレベルですが、埼玉県&東京都共に、英検3級レベル程度と感じました。
そのため、中学生の早い時期に英検3級が取れるレベルに達していると受験生も気持ち的にかなりラクになると思います。
ただし、埼玉県の場合、英語と数学については選択問題(難易度の高い)があり、多くの難関校は、選択問題を採用しておりますので、受験される学校でどちらの問題が使われているのか確認する必要があります。
英語選択問題は、通常の英語問題とは異なり、内容が難しくなっていて、リーディング問題は、単語レベルは3級程度、質問内容、後半の長文、ライティングは準2級レベル、後半の問題は、かなり長い文章のため、普段から長文を読み慣れている必要があると考えていただくとよろしいかと思います。
また、最後に出題されるライティングの問題(選択英語)は、英検問題と非常に類似しており、40語〜50語となっています。英検準2級より若干少なめの文字数ですが、普段から自分の意見を英語で書けるようにしておくとよいでしょう。(厳密には、自分の意見である必要はなく、自分が書ける内容を書けばよいのですが、詳細は割愛させていただきます。)
ちなみにリスニングは一般と同じ問題が使われています。
なお、埼玉県も東京都も発音、発音記号、アクセントの問題はなく、リスニング&リーディング(長文読解)がメインとなっています。
これは、共通テストに合わせて出題スタイルが変わった?と言うことなのでしょうか??
その辺は、学校や塾の先生にご確認くださいね。
【埼玉県の場合】
ここでは、一般の英語問題についてお話しさせていただきます。選択問題につきましは、割愛させていただきますので何卒ご了承くださいませ。
埼玉県の問題は、リスニングが全部で11問です。面白いのは、リスニング問題No.7 (1)(2)(3)が記述式となっているところです。
リスニング問題は、英検3級レベルで、ひっかけ問題(意地悪な問題)はなかったです。
リーディング問題では、穴埋め問題(記述式)が冒頭に出てきますが、非常にシンプルな問題となっています。日本語訳がついているため、英検3級より易しい問題と感じました。
ちなみに、この穴埋め問題は、選択英語にはありません。
リーディング問題は、4択問題が主となっておりますが、語彙の並べ替えが1問、英語での記述式の問題が2問、日本語で解答する問題が1問、ライティング(短文)が2問となっており、
問題のほとんどが、文章の読解力をみる質問となっていて、全体的にみても非常によくできているテストです。質問形式も4択問題だけではなく、記述式、ライティング、日本語で解答する問題とバラエティに飛んでいるのも良かったと思います。
文章問題全体にうまく流れができていて、ストーリー性があるので、受験生にとっては、内容を掴みやすい、読みやすい構成となっています。
また、書かれている内容もな中々興味深い内容でして、テスト問題を通して、日本の玄関扉のほとんどが外側に開くことを今回はじめて知りました。
質問内容もダイレクトで、わかりやすい(簡単と言う意味ではありません)内容だったと言うのが私たちの率直な感想です。
【東京都の場合】
一方の東京都は、リスニング問題が5問でして、最後の1問は記述式となっていますが、難しい問題ではありません。こちらも埼玉同様、英検3級レベルかと思います。
リーディング問題は、ライティングの質問を除く、全ての問題が4択問題となっており、難易度を比較すると東京の問題が埼玉のそれに比べて、やや難しい印象を受けました。
問題で使われている英単語やフレーズが難しいのではなく、文章が長めであること、わかりにく質問、意図的に受験生を混乱させる目的なのか?なぞ解きをしているような文章で、わかりにくい(混乱するような)内容と感じる文章もあり、英語力だけをみているテストとは少し違う気がしました。
あくまでも私個人の意見です。
そのため、解説をしっかりと読まないと、うっかり間違ってしまう可能性があります。英語の解説はもちろん、日本語の解説もしっかり確認することが大切です。
全体的には、読解力をみる質問がほとんどなので、英語を普段からどれだけ読み慣れているか?がキーになるかと思います。
東京都の英語問題では、ややこしいと感じた箇所が結構多くて、どの問題をご紹介するか迷いましたが、ここで皆さんといくつかシェアしたいと思います。
まず一つは、英語の解説文。
"Rumi, Kenta and Akira afre first -year high school students in Tokyo. Steve is a high school student from the United States. They are talking in their classroom after lunch."
この後に1ページ半の会話文が書かれています。
上記の英文では、東京の高校に通う日本人名の生徒が3名(高一)。スティーブは、米国の高校生となっていて、スティーブが日本の学校に通っているのか?留学生として日本に来ているのか?などは何も語られていません。
しかし上記英文では、”Steve is a high school student from the United States.”と「from」が使われているので、彼は今、米国には居ないことがわかります。
これを読まないと混乱する人もいると個人的には感じました。
なぜなら、通常ホームステイをしている人は、アメリカ人ではなく日本人のイメージ(先入観)がある人が多いと想像します。
今回のテストの文章では、アメリカ人が留学生で、日本の学校に通っている設定です。
しかし、解説を読まないと先入観で、日本人が留学生と勘違いしてしまう場合もあり、質問の答えを間違ってしまう人もいるでしょう。
また、この文章の場合、登場人物が4名となっており、読み手側からすると少しわかりづらいのではないかと感じました。
ちなみに埼玉県の場合、登場人物は2名または3名にとどまっており、加えて文章に流れがあり、ストーリーが追いやすいように設定されているので、読みやすい問題となっております。
またライティング問題は、東京は1問だけでした。
しかも問題があまりよろしくない。。。
Eメールの内容も不自然で、「Have you ever done something good for someone?」
と唐突に質問しているのですが、
返事のEメールを送ることになり、あなたがRyotaだとしたら、どのような返事のメールを送りますか?次の条件に合うように3つの英語の文を書きなさいとなっています。
<条件>
・前後の文と繋がりがあるように書き、全体としてまとまりのある返事のメールにすること
・Jamesに伝えたい内容を一つ取り上げ、それをした理由などを含めること。
「まとまりのある返事にしないさい」と条件に入っているけれど、メール文自体が不自然だから、まとまりようがないし、質問自体が答えづらいと個人的には思いました。
さらにとアメリカに帰国したJamesがRyotaにメールを送っているのですが、「Going to the sea with you is a special memory.」と書かれています。
「Going to the sea」 とは残念ながらネイティブは言いません。なので不自然に聞こえます。文法的には正しいです。「Going to the beach」がより自然になるでしょう。
「Going to the sea」が使われている理由を考えてみたのですが、中学生だと「海」は「sea」と習います。そして、日本語では「海に行く」とは言っても「ビーチに行く」とはあまり言いませんよね。
そのため、わかりやすくするため(?)に「sea」を使った。
あるいは、日本語の「海に行く」を直訳した英語を使ったので、「going to the sea」となってしまった。
細かいことかもしれませんが、不自然な表現はできるだけ避けるべきだと個人的には思います。
いかがでしたでしょうか?
受験英語も少しずつ変化してきていると感じます。
いずれにせよ、早い時期に英語に慣れておくとよいことには変わりないようです。
それでは、また。
4年前に書いた記事ですがよろしかったらどうぞ ↓ ↓ ↓ 『埼玉県公立高校入試問題で気になったところ』 こんにちは。NEXUSよりネモトです。 新聞と一緒に入ってきていた 埼玉県公立高校入試問題を見て 気になったところがありましたので、 少しだけ皆さん…ameblo.jp